新規事業は己を頼るべし。

コラム

「士は独立自信を貴ぶ。熱により炎につくの念起こすべからず。」

これは佐藤一斎『言志四録』の言志録第一二一条に書かれている言葉である。

現代語に訳すと以下の通り。

「立派な人は他人に頼らず自信を持って行動することを尊重する。権力者や金持ちにこびてはならない。」

これは商売人や起業家にとって非常に含蓄のある言葉。

例えば、新規事業立ち上げ時や独立起業時に、「営業」や「広告」を他人に任せる人がいるがこれは決してお勧めしない。

なぜか?

新しい商品やサービスをリリースして即うまくいくことはまずない。商品の説明をしてもまず相手は聞いてくれない。「実績を見せて」とか「数字のシミュレーションを見せろ」などと言われたりする。結果として、プレゼン資料や営業トークなどが洗練されていく。

そして、ようやくお買い求め頂いても、今度はお客様や利用者からありがたいクレームが来る。「こうしてほしい」「ああしてほしい」など、開発時には思いもよらない発案がなされたりする。結果として、お客さんや時代に合った商品やサービスに洗練されていく。

新規事業というものはこれらの「フィードバック」を得て、改善に改善を繰り返してようやく形になっていくもの。この大切な「産み」の時期を外部などに依頼しては決してならない。

「三つ子の魂百まで」とはよく言ったもので、新規事業でもまったく同じなのだ。この大切な時期は社長自らで育む覚悟が必要である。

新規事業立ち上げ時は「自ら切り開く」といった独立自尊の精神が肝要だ。

記事執筆者
作野裕樹

(株)創伝社、代表取締役。1978年、愛知県生まれ。2001年にITビジネスで独立起業、2003年に法人設立。自社ブランドサービスを開発、運営。同経営は『経済界』『実業界』などに取材され掲載。書籍『学校では教えてくれない起業の授業(アスカ出版)』などを出版。
現在、自身の起業、経営経験と東洋思想の知見を活かした経営コンサルティング事業も展開。起業家や経営者のための「教養」を学ぶ場「創伝塾」を2010年から主宰中。
趣味は古武術(古流柔術)、ピアノ演奏など。

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コラム執筆者:代表取締役 作野裕樹
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