利益は天下の公共物。(言志四録)

コラム

「利は天下公共の物なれば、何ぞかつて悪あらん。ただ自らこれを専らにすれば、すなわち怨を取るの道たるのみ。」

これは佐藤一斎「言志四録」に書かれた言葉である。

どういう意味か?

「利益というものは天下の公共物で、利を得ることは悪いことではない。ただ、利益を独占すれば、他人に怨まれることになるのでよろしくない。」という意味である。

つまり、お金儲けは悪いことではないが、お金を自分の元に「止めておく」のは良くないということ。なぜなら、人の怨みを買ってしまうので。

では、どうすればいいか?

お金を回すことである。投資するなり、寄付するなり、事業に再投資するなりして、お金を社会に還元していく。貯金は悪。実際、本当のお金持ちと呼ばれる人はお金を現金で持っていはいない。株や不動産などで資産を保有していたり、絵画や骨董品などで保有していたりする。

例えば、私のお金持ちの友人の1人は30代ですでに億を超える資産を持っているが、20代の時は貯金はほとんどないと言っていた。なぜか?稼いだお金は経営の勉強などの自己投資や事業への再投資にほぼすべて使っていたからだ。おかげで、30代を悠々自適に過ごしている。

お金は決して自分の物だと思わないこと。この心がけがあれば自然とお金は回ってくるものである。

 

記事執筆者
作野裕樹

(株)創伝社、代表取締役。1978年、愛知県生まれ。2001年にITビジネスで独立起業、2003年に法人設立。自社ブランドサービスを開発、運営。同経営は『経済界』『実業界』などに取材され掲載。書籍『学校では教えてくれない起業の授業(アスカ出版)』などを出版。
現在、自身の起業、経営経験と東洋思想の知見を活かした経営コンサルティング事業も展開。起業家や経営者のための「教養」を学ぶ場「創伝塾」を2010年から主宰中。
趣味は古武術(古流柔術)、ピアノ演奏など。

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